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自分なりの写真

丹野清志『誰も教えなかった“自分流写真"の方法』

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この本,すごくいい.写真を撮るのがもっとうまくなりたくて,紀伊國屋のカメラ本コーナーで漁って気になった本の一つなんだけど,他の一眼レフ指南本と比べて異色で,読んでて心に響くものがある.

 

この本は,他のマニュアル本のように,カメラの用語説明とか,ぼかし方とか,紅葉の撮り方とかが書いてあるのではなく,写真をとるときの考え方を説く読み物的な内容だ.

 

印象的だったのは,「何かがないと写真にならないということはない」というところ.

花火や祭り,絶景スポットを苦労してとっても二番煎じの写真になりかねない.たまには,近所のような身近な場所を散策して,自分が興味をもったもの,感じたもの(それは,路上のひび割れが面白いとかでもいい)を素直に写真におさめるのもいいのではなかろうか.

 

今まで旅行やイベントで写真を撮ってきて,なんとなくむなしいような,楽しめていないような気持ちを感じていた.人混みを一生懸命退けて最高のポジションで撮った写真が,後で見返した時微妙だったり,天気がちょっと曇っているだけで,「今日はカメラ持って行ってもいい写真がとれない,散歩はやめよう」なんて思ったり,これだと,まるで写真を撮ること自体が目的になってしまっている気がした.

 

だいたい,天気が完璧に晴れていて人も少ない絶好の条件で撮った写真なんて,ガイドブックやGoogle検索でたくさん見つかるし,どんなに紅葉をうまく撮っても,もっと鮮やかにセンスよく撮れる人がたくさんいる.

 

それなら,もっと自分だからこそ撮れる写真を撮った方がいいんじゃないか.この本は自分のもやもやした気持ちにヒントを投げかけてくれた.

 

まだ一眼を初めて8ヶ月のド素人がこんなことを悟ったように言うのは百年早いのかもしれない.でも,自分にとっての写真撮影は,こういう気軽な感じでいいのかな・・・

 

 

 

誰も教えなかった“自分流写真

誰も教えなかった“自分流写真"の方法 (玄光社MOOK)